大腸ポリープ切除

日帰り大腸ポリープ切除手術

大腸ポリープ切除当院では、大腸ポリープ切除を日帰りで実施しています。大腸ポリープは、大きくなるとポリープの一部が、がんになる可能性が高くなるために、早期発見し、切除することが大切です。進行がんになると、リンパ節や他臓器への転移の可能性が上がり、内視鏡による切除・根治術が不可能になってしまいます。当クリニックでは、ポリープを発見した場合、その場で切除可能なポリープは、その場で切除をいたします。

日帰り切除の安全性

当院で導入している内視鏡システムは、特殊な光や拡大によって微細な病変も発見することができます。ポリープの大きさや形状・構造・場所などを十分に観察・把握し、切除が可能かどうかを適切に診断し加療を行います。
切除後に出血や穿孔を起こす可能性があるものや、取り残しを起こす可能性があるものは、日帰りポリープ手術には不適切です。具体的に、サイズが大きいものやがんの疑いがあるもの、深層に食い込んでいるなどといったポリープに関しては、連携している高度医療機関をご紹介し、スムーズに治療を受けられるようにいたします。

大腸がんを有効に予防するためには

大腸がんのほとんどは、大腸ポリープ(腺腫)が大きくなることで一部ががん化することに起因していると考えられています。
5mmを越える大腸腺腫は、基本的に内視鏡を使って切除することが勧められます。
腺腫がすべて、がんになるわけではありませんが、腺腫を切除することで、大腸がんにかかる率を約80%減らすという研究結果があります。
腺腫や、がんが粘膜だけにとどまる場合には、リンパ節への転移はあまりないので、病変を切除するだけで治ります。ただし、内視鏡で切除した病変を顕微鏡で調べ、がんが粘膜下層まで深く入り込んでいることがわかった場合は、リンパ節への転移が約10%あるといわれており、リンパ節を取り除く追加手術を行うかどうか検討が必要です。

切除方法

コールドポリペクトミー

コールドポリペクトミーは、電流を通さずにポリープを切除するので、出血や穿孔の偶発症が少ない安全な切除方法です。小さなポリープが対象ですが、一度の大腸カメラで複数のポリープを切除することが可能です。また治療後の生活制限も数日程度となります。最近では抗血栓薬(血液をサラサラにする薬)を内服されている方も多くいらっしゃいますが、コールドポリペクトミーでは抗血栓薬内服中であっても出血リスクが上がらないという報告もあります。また、心臓ペースメーカーや金属製ステントを留置している方でも実施可能な切除方法です。
適応病変としては、10㎜未満であること、癌を疑う所見がないこと、とされています。癌を疑うかどうかは確実な内視鏡診断が必要であり、そのために精密検査が可能な最新の拡大内視鏡を使用し確実な診断のもと、治療を行っています。

ポリープ切除後の食事と注意点とは

ポリープ切除後3日間は、出血や穿孔を引き起こす可能性があるため注意が必要です。そのため、患者さん本人も生活制限の条件を守ることは非常に大切です。以下の点に注意して合併症を防いでいきます。

  1. 血流促進を防ぐためにアルコールの摂取を控えてください。ノンアルコールビールは飲んでも構いません。
  2. 腹圧がかかる仕事や動作、激しい運動も控えてください。日常生活を普通に送ることや、お仕事は問題ありません。
  3. スケジュール調整をしっかりと行って検査日を決めましょう。長時間の車の運転や飛行機での移動などは術後3日間は控えてください。
  4. ポリープを切除した場合、当日はシャワー程度にし、入浴は翌日からにしてください。
  5. 切除当日は消化の良いものを食べて、熱いもの・辛いものは控えてください。

※発熱・腹痛・血便がある場合は、すぐに連絡してください。当院が休日の場合や診療時間外の場合は、お近くの病院を受診してください。

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